【安倍首相にも会った!】あの写真家北大生に聞く”受験戦略”とは




センター試験も終わり、本格的な受験シーズンが到来。

受験生だったら「北大 受験」とか「北大 合格」と、よく検索するのではないでしょうか?

でも、そんな検索で出てくるのは、
「高1高2からしっかり勉強して合格しました」
「塾・予備校に通って勉強してました」とか、
まあ良くて「E判定からの逆転合格」なんて、
正直受験真っただ中の受験生が読んでも、役立たずな話ばかり。

そこで今回は、今すぐ役には立たないけれど、受験生の大学に関する視野が1㎜くらい広くなればいいなっていう、
いわば北大生の”大学生記”をお届けします。
北大受験生は必見、他大の受験生もぜひぜひ。

今回は、獣医学部のぬんさん。
Twitterでは、その素敵なお写真がかなり有名ですが、
高校から1年の浪人生活を経て晴れて北大獣医学部に合格。
安倍首相にも会って話した高校時代から、
現在の北大獣医学部に至るまでのと興味深いお話たくさん聞いてきました!

 

3.11を経験、そして福島高校へ

ー東日本大震災の時、ぬんさんはおいくつでしたか?

中学2年から3年に上がるときでしたね。
でも、ほんとに何が起きたかわからなくって。
報道ジャーナリストみたいな気分で止まった信号撮ってみたり、
地面にひびが入ってるのを撮ってみたりしてましたね。


ーその後、福島高校へ進学。

僕の通っていた福島県立福島高校は、福島で一番の高校だし、良くも悪くも当時一番注目されていた県なので、いろいろなイベントなど、ほかの高校にはない貴重な機会に恵まれましたね。
福島高校はスパーサイエンスハイスクール(以下SSH)に指定されている、大学と連携しながら活動できる特権を持った高校なんですね。
僕の代から理科・数学に加えて、経済っていう枠が作られて。
震災から1年たち、福島や放射線について勉強したり、被災地見に行ったりして、高校生の若い力で福島を立て直そうってことでいろいろ活動しました。
※SSH(スーパーサイエンスハイスクール)
文部科学省よりSSHの指定を受けた学校では、科学技術系人材の育成のため、各学校で作成した計画に基づき、独自のカリキュラムによる授業や、大学・研究機関などとの連携、地域の特色を生かした課題研究など様々な取り組みを積極的に行っている。参照元http://www.jst.go.jp/cpse/ssh/

そのSSHの関係で、大学の先生が言ってることも理解できないとお話にならない。
だから高校生物も最初の1年のうちに学び終えました
高校生物と大学生物の知識はめちゃくちゃつながってる。
早いうちに、高校生物を学べたのはよかったですね。

福島の特徴を生かした研究

熱資源+フルーツ王国=?

ーSSHでは、どんなことをやってたんですか?

福島には、土湯温泉っていうお湯ではなく蒸気が湧き出てる温泉があるんですよ。
川の水を使って、冷却し、凝結(蒸気から水に状態変化)させるので、冷却水は温泉の熱をもらってあったかくなってしまう。問題はここで、温かい水をそのまま川にながすと、川の生態系に影響してしまう。

ーそうですよね、温かい水では生きられない生き物もいますもんね。

あと、福島には何があるだろうかって考えたときに、くだものがあるなと。
桃とか、りんご、サクランボなんかは東北が有名ですよね。熱資源とくだものを組み合わせて何ができるかなって考えました。
さて、何ができると思いますか?

ーう~ん、くだものを加工したりするのかなって思ったんですけど、50℃のお湯では…。

そうですね。
いままで、梨とかリンゴとか寒いところで育つ果物を作っていたので。

ーあったかいところで育つくだものですか!

そうです。
要するに熱帯のくだもの、トロピカルフルーツを育てようと。
ただ、学生の実験だから1年や2年でなるくだものでないといけない。

ーそうですよね。

僕たちは小学生向けに、たまに実験を教えたりするイベントをやるんですけど、
そこでよく使われるのが、ミラクルフルーツ
甘くも酸っぱくもないミラクルフルーツを食べた後に、酸っぱいものを食べると甘く感じるっていうくだもので。
ミラクリンっていう物質のおかげで甘く感じるんです。


それで、ミラクルフルーツを育ててみようってことになったんですか?

そうそう。
本当はミラクルフルーツ自体高価なモノなのですが、SSHは普通の高校の理科部とは違って、国から予算が出てるから使えるお金が大きくて。
だから、やりたい実験をやらせてもらえましたね。
やってみたのは、ビニールハウスにでっかいホース巻いて、温泉が10℃~20℃になったら川に戻すっていうやり方です。

ーミラクルフルーツができたら、それを売って…?

いえいえ。
僕らが考えたのは、糖尿病患者のための商品です。
ミラクリンを抽出して、シートみたいなのを作りました。
福島県の病院とかにこれどうですかって、売り込みに行ったり。
学生がすべてアイデア考えてやってましたね。
メディアに取り上げられたりもして。



しかし、ここで挫折します!

ーえ~、なんでですか?うまくいってそうだったのに!

実は僕たちがやってたことって、
高校生だから取り上げられるプロジェクトだった。
やっぱり、事業化するにしては、高校生がやってることだからボロが出るんですよ。
高校生がやるからこそメディアから注目されるのであって、
大人がやったら、そんなにすごいことではないと。
細かいことを詰めていくといろいろ問題が出ちゃったんですよね。
大人の前でプレゼンする機会もありましたが、相手は僕たちが高校生だからって容赦ない。
事業だから、ガチで来るんですよ。

熱資源+好的環境水=?

ーミラクルフルーツは挫折。次は何を?

ミラクルフルーツを高2いっぱいまでやっていたので、僕らはあまり時間が無かったんですよ。
そんなときに先生から教えてもらったのが、
好的環境水でした。

ー好的環境水ってなんですか?

鯛と金魚が一緒に泳いでる、みたいなの見たことありませんか?

ーあ~、あります。要するに海水でも淡水でもない水みたいこと?

そうです。
ミラクルフルーツでも使った福島・土湯温泉の熱資源と好的環境水を合わせて、
さて、何ができるでしょう?

ーえ~なんだろう。あったかい水に住んでる生き物?でも、好的環境水でなくてもいいもんな~。全然わからないです。

正解は、”うなぎ”なんです。
うなぎの生態は謎な部分がまだまだ多いのですが、うなぎの子どもは一度南にいって回遊し、大きくなって日本に帰ってくるんですよ。
まだまだ、わからないことはたくさんあるのですが、成体はずっと川にいるけど、こどもは少なくとも熱帯のほうに行って回遊するということはわかっていて。

ー熱資源と好的環境水があれば、熱帯の環境も、淡水も海水の環境も作り出せると。

そうですね。
日本では、うなぎの数が減って希少価値が高くなり、値段も高騰している。
僕たちの代では提案するだけで終わってしまったんですけど、研究は後輩たちが受け継いでくれているようです。


ーうなぎの事業はうまくいったんですね。

そうですね。
SSHの関係で、僕らは好的環境水の研究で有名な岡山理科大に行かせてもらったりして。
安倍首相も、震災がおきて福島に視察しに来る機会もありました。
その時はミラクルフルーツの栽培をやっていたので、その話やうなぎの研究もやるかもしれないみたいな話をしましたね。

 

北大合格への強み

やはり、福島高校がSSHだったおかげで、
高校生物の知識を1年で習得したことが大きいかなと思います。
理科は唯一、受験産業が盛んな首都圏の高校と田舎の高校が対抗できる科目かなと思いますね。英語、数学は中学からの積み上げがあるから、なかなか厳しいかなと。

ーそうですね。

生物好きならほんとに北大はオススメ。
けれど、北大を目指してても入れないから、
一つ上の大学を目指すくらいの気持ちで勉強するといいと思います。
得意分野をもって、それを生かした受験戦略を立てるといいと思いますね。
得意分野の知識は、大学に入っても役に立ちます。
受験生のみなさん、頑張ってください!

3.11を経て、福島高校に入学。
基本的な勉強のほかに、実用的な研究もこなしていたぬんさん。
その経験が、受験での得意分野を生み出し、
見事、北大獣医学部の合格を勝ち取ったのでしょう。
受験生の皆さん、得意分野大事ですよ~!

ぬんさん、ありがとうございました!!

ぬんさんTwitterアカウント@wataryo1108

 




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です